予防接種とは

当クリニックは、ワクチンによる予防接種として、子宮頸がん、風疹、麻疹、インフルエンザ予防のワクチン接種を行っています。
ワクチンは、感染症の原因とされる各種の細菌やウィルスの病原性を弱めたり、また、それらを無毒化したりすることでつくられます。これを体内に注入することで、抗体(病原体と結合し、それを体内から除去するように働くたんぱく分子)をつくらせ、当該感染症に罹りにくくし、また重症化を防ぎます。そのほかにも、感染症の流行を阻止する(集団免疫)という目的で行います。
子宮頸がん予防ワクチン
子宮頸がんの発生にはヒトパピローマウィルス(HPV)と呼ばれるウィルスが関わっています。このウィルスは子宮頸がん患者の90%以上で見つかることが知られており、HPVが長期に渡り持続感染することでがんになると考えられています。
HPVは一般的に性行為を介して感染することが知られています。
HPVには100種類以上の型があり、このうち14種類の型が子宮頸がんの原因になると考えられています。
当院取扱いワクチン | ガーダシル | シルガード |
---|---|---|
日本での発売年 | 2011年8月 | 2021年2月 |
予防可能なHPVの型 | 4つの型 | 9つの型 |
<高リスク型> 16型 18型 |
<高リスク型> 16型 18型 31型 33型 45型 52型 58型 |
|
<低リスク型> 6型 11型 |
<低リスク型> 6型 11型 |
|
予防効果 | 60~70% | 約90% |
接種回数 | 3回 | |
接種間隔 | 初回から2か月後 初回から6か月後 |
|
公費補助 | ○ | 2023年4月~ 〇 |
対象者は下記です。
定期接種:小学6年生~高校1年生相当の女性
キャッチアップ接種:H9年4月2日~H18年4月1日生まれの女性
上記の方は公費負担での接種が可能です。
各自治体からクーポンを受取りましたらwebまたは電話にてご予約下さい。
また、他道府県のクーポンをお持ちの方も当院で接種ができますが、まずは各自治体にお問い合わせください。
シルガードは2023年4月より公費負担が認められ、無料接種の対象となります。
早期にワクチン接種を開始することを基本的に推奨しますが、個々の年齢や置かれた環境を考慮し接種開始時期を4月まで待ってもよいか慎重に考えてください。いつでもご相談ください。
初回接種時には全例「ワクチンQダイアリー」アプリへの登録説明等が必要ですので、初回は必ず電話にてご予約下さい。
※ワクチンQダイアリーとは、ワクチンの安全性のモニタリングを行うために、厚生労働省より接種者全例に登録するよう求められているアプリです。
HPVとワクチンに関するさらに詳しい説明がありますので、下記もご覧ください。
日本産科婦人科学会
東京都福祉保健局
風疹・麻疹ワクチン
同ワクチンを接種することで、麻疹や風疹に対する抗体ができるようになり、これらの病気にかかりにくくなるほか、万一かかったとしても軽くて済むようになります。
ワクチンには風疹ワクチン、麻しんワクチンとこれら二つを同時に予防するMRワクチンがあります。
なお、風疹や麻疹に罹ったことのある方が接種したり、3回以上接種してしまったという場合でも、何か問題が生じるということはありません。
当院ではMRワクチンを扱っています。ワクチン接種をご希望の方はwebまたはお電話にてご予約ください。
インフルエンザワクチン
インフルエンザとは、インフルエンザウィルスによる急性呼吸器感染症のことです。同ウィルスに感染すると1~3日くらいの潜伏期間を経た後に発症し、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状が現れます。このほか、風邪の症状と同じように、喉の痛み、鼻水、せきなどの症状もみられます。さらに子どもであれば痙攣や中耳炎、ごく稀に急性脳症の症状も出ます。また高齢者や基礎疾患をお持ちの方では肺炎を併発するなど、重症化することもあります。
このようなインフルエンザを予防する有効な対策として、流行前のワクチン接種があります。インフルエンザウィルスは毎年少しずつ性質を変えるので、異なるタイプが流行します。それに対抗するためにも、予防接種は毎年行うようにしてください。
インフルエンザワクチンは、接種してから効果が出るまでに約2週間かかり、その効果は約5ヵ月間持続します。日本では、インフルエンザが例年12月~翌3月頃に流行することを考えると、毎年11月頃に接種するのが望ましいと思われます。
当院では10月から12月頃にかけて予防接種を行っております。
「お知らせ欄」にて期間をご確認後、お電話にてご予約下さい。
新宿区にお住まいの方の予防接種
新宿区にお住まいの方は、子宮頸がん予防ワクチン、麻しん/風疹抗体検査、風しんワクチン、麻しんワクチン、麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種の助成が受けられます。
検診表・予診票のお取り寄せやご質問は新宿区保健予防課予防係(03-5273-3859)までご連絡ください。
ワクチン接種をご希望の方はwebまたはお電話にてご予約ください。
参考URL:http://www.city.shinjuku.lg.jp/kenkou/index02_02_05.html
風疹抗体検査
【対象者】
[1]19歳以上の妊娠を予定又は希望している女性(妊婦は除く)
[2][1]の女性の配偶者又はパートナー
[3]風疹抗体価が低い妊婦の配偶者又はパートナー
※ただし、風疹の確定診断を受けたことのある方、風疹ワクチン(MRを含む)を接種した方は対象外です。
【回数】
1回
【検査費用】
無料
風疹予防接種
【対象者】
上記[1]~[3]のいずれかに該当し、風疹抗体検査を受け風疹抗体価が低いと判明した方。
※ただし、妊娠している方、風疹の確定診断を受けたことのある方、風疹ワクチン(MRワクチンを含む)を2回以上接種した方は除きます。
【接種回数】
1回
【自己負担額】
MR(麻しん風しん混合)ワクチン 5,210円
麻しん抗体検査
【対象者】
[1]19歳以上の妊娠を希望する女性(妊婦を除く)
[2][1]の配偶者又はパートナー
[3]麻しん抗体価が低い妊婦の配偶者又はパートナー
*ただし、麻しんの確定診断を受けたことのある方、麻しんワクチン(MRを含む)を接種したことのある方は対象外です。
【検査費用】
無料
麻しん予防接種
【対象者】
区が実施する麻しん抗体検査により抗体価が低いと判明した方。
*過去に自費で抗体検査を受け、抗体価が低いと判明した方を含みます。ただし、予防接種を受ける際に、予防接種予診票に検査日・検査方法・抗体価を記入することを要件とします。
*過去にこの助成制度を使用して任意のMRワクチンを接種した方は対象外です。
【接種回数】
1回
【自己負担額】
MR(麻しん風しん混合)ワクチン 5,210円